2020年社長年頭所感
『コンディショニングセッションの多様性と役割』
「からだが軽くて気持ちいい」
「からだが変われば心も変わるのを感じた」
「本当に生きてて良かったと思えた一年だった」(想像以上の仕事を完遂して)
上記は昨年末から年始の間に、実際にお客様からいただいた私たちのセッションのご感想です。
コンディショニングセッションとは、どのようなことを行うのでしょうか?
お客様からのご感想からも分かるように、
からだが気持ちよくなる。
元気になる。
健康で快活になる。
このようなイメージを目標にトレーナーとお客様とのセッションを行います。
セッションとは、会議や会期などを表したり、デジタル用語としても使われるようですが、演奏者が集まり、自由に即興演奏を行う場合に使われることもあります。
私たちは、コンディションを整えるために、お客様と即興で演奏を行う。そんなイメージを持っているので、お客様との時間は“コンディショニングセッション”と呼んでいます。
お客様のご要望を即興で行う?決まったことを行わないの?と疑問を持たれた方がいらっしゃるかもしれませんが、人の体は毎日変化します。もっと言えば、一時間前とも、いや一分前とも変わります。
私たちは常に代謝しています。
刻一刻と動いて、流れているのです。
体の状態が変わるのにいつもと同じことを行えるはずがありません。
お客様のお体の状態を見て、今日はどうか、今は何が適切かを考えながら、コンディショニングを行うのです。
このようなコンディショニングを行うには、人、健康、医学的、治療的、運動科学に関する知識や技術をたくさん持っていなければ対応できません。
お客様に、今必要な知識や技術を感じ、考え、適切にご提供するのです。
そこに“セッション”と呼べる意味がお分かりになるかと思います。
そして、肉体だけでなく、心はもっと早いタイミングで変化します。
その変化は本当に一瞬です。
冒頭のお客様からのご感想に「からだが変われば心も変わるのを感じた」とあります。
からだが変われば心も変わる。また心が変わればからだも変わるという「心身一如」の概念があります。
「からだが軽くて気持ちいい」
「生きてて良かったと思えた」
これらのご感想もからだと心の関係性を示しています。
ですから、私たちは“心”にも意識を向けてセッションに臨みます。
心と言っても心理的なカウンセリングなどを行うわけではありません。
私たちは、心の在り方が体に影響を与えることを様々な分野から学んでいますので、私たちの知っていること、できることを元に、体を動かすセッションの中に、心へのアプローチを盛り込んでいます。
体が変わり、気持ち良くなれば自然と心に変化が生まれます。
その感覚を感じることがまさに「心の在り方」とリンクします。
まさに「心身一如」になるのです。
そこには、言葉だけでアプローチするカウンセリングとはまったく違う体験があります。
「からだと心(意識)が動くと、身心が変化する」
私たち、コンディショニングトレーナーは、お客様の様々なケースに対応できるよう取り組んでおります。
なぜなら、人のからだを観ることには多くの問題が絡んでいるからです。
運動だけ教えられればいい。
痛みだけ取れればいい。
リラクゼーションだけできればいい。
細分化すればするほどより専門化は進むけど、そこに見えなくなるものや対応できなくなることが増えて行きます。
ですから、私たちは多様な問題に応えることができるよう一見、関係のないことのように思える知識や技術を学んでいます。
ところが、それらを学び続けているとある時、点だったものが突然結びつき線になることがあります。
もっとも私たちは一つひとつの学びも出来るだけ深く専門家レベルまでつきつめていくつもりです。
本当に健康に関するものって非常に多様だなと感じます。
単に体に関する知識だけだと満足いくセッションができないのです。
様々な人の変化に対する状況、状態、そして精神の在り方を感じ取れるトレーナーになりたいと考えています。
だから、学ぶのが面白い。
人の変化に対し、思うようなレスポンスが得られない時、なぜか?と考えます。
その疑問が、私たちの成長動機のワクワクにつながるのです。
週に一度、ボディメイクにご来店されるお客様。
2~3週に一度、体の状態のチェックとメンテナンスにご来店されるお客様。
月に一度、同じく自分の状態を確認のためにご来店されるお客様。
遠方のお客様は、海外から出張のたびに数ヶ月に一二度まとめてご来店されるお客様。
急な痛みに飛び込みでご来店されるお客様。
プロキャリアの成長・成功のために定期的にご来店されるアスリートやプロフェッショナルのお客様。
まさに多様なニーズや精神性をお持ちのお客様にご対応できることをこれまで証明してきました。
プロの世界での成長・成功にも寄与していると思っています。
痛みを取ることにも多くの成功例があります。
ただ、私たちは成功例に対し、その喜びの意識を留めません。
成功例が頭に残っていると、固執してしまう場合があるからです。
一度やって痛みが取れたからと言って、見立てもせずに二度目も同じことをするのを固執と考えます。
成功した時は、それでよし!
失敗した時は、なぜか?
そこは忘れずに実行して行きたいと考えています。
セッションは常に一期一会の流れにあります。
まったく同じセッションはありません。
これからも素晴らしい即興演奏が出来るよう取り組んで参りたいと思う次第です。
トータルフィットネス株式会社 代表取締役
本橋正光