ストーリー9「お尻の痛み!無意識にご注意を!」
カラダの動かし方を見直すとカラダの調子は上がる。
現場に立つとそう感じることが多々あります。
以前、医師から坐骨神経痛と診断された80代の女性から
「お尻のピリピリ感が気になる」ということで指導を担当したことがあります。
特にピリピリ感が出るのは、どんなときですか。と訊くと、
・深く前屈するとき
・椅子への着席
いずれの動作も、脚を内股にする癖があるのを確認。
内股が関連して結果的に坐骨神経を圧迫している、と推測し脚の適切な動かし方(※)をレクチャーしました。
※内股癖解消
「80年以上生きていても知らないことだらけね!」
「でも、今からでも遅くないわ。意識してやってみる」
とても前向きで、向上心のある方ですが油断はできません。
これからご本人が普段の生活でどれだけ意識して適切に動けるかにかかっています。
なんとなく意識するのではなく、真に意識することが大事です。
私たちが普段何気なくしていることは、ほぼ無意識です。
コーヒーカップを持つとき、前腕を少し回外させて取っ手のところを・・・
なんて普通意識しませんよね。
ただ無意識だからこそ人は誤作動=エラーが起きやすいのです。
適切な動作が出来ているか、狭い範囲でも意識をもって動くことが重要です。
楽に動ける範囲を見つけることで、緊張(痛みへの不安)も取れていきます。
椅子への着席が難しいようであれば、着席する手前までで止めておく。
楽に動ける範囲でゆっくりと立ちしゃがみを繰り返すと、カラダの緊張が抜けていく感覚が本人もわかってきます。
「大した運動ではないのに、ジワっと汗が出る。今気づいたけど痛みも軽くなっている」
意識することが刺激であり、筋肉も活性化するのです。
談:コンディショニングトレーナー鈴木隆人